ストレッチ、3週間後に何が起きる!?

神戸、芦屋、西宮の姿勢矯正、動作・痛み改善「リラッシオ」の杉山です。

以前、筋肉にはある特性があるので、正しい「姿勢」や「動作」を一生ものにしようと思えば少なくとも1~2ヶ月程度の「時間」が必要だ、とつづったのですが、今回はその筋肉の特性のお話。

筋肉は伸ばすと増える

筋肉 アクチン ミオシン ストレッチ トレーニング

「ストレッチで筋肉が増えるなんてそんなバカな!?」と思われたそこのあなた、今回私が言いたいのは「サルコメア」の数のことなんです。

サ・ル・コ・メ・ア?
聞きなれない言葉ですね。あなたの体の筋肉を顕微鏡で見ていくと、上の図のようにアクチンとミオシンという線維が重なり合って見えてきます。このアクチンとミオシンのワンセットのことを「サルコメア(筋節)」といいます。つまり筋肉の最小単位ということですね。
筋肉はこの「サルコメア」が連なってできていて、アクチンとミオシンの重なりが大きくなることで縮んで力を発揮します。

筋肉がパフォーマンスを発揮するには長さが重要

筋肉 長さ張力曲線 ストレッチ トレーニング

筋肉がどれくらい働いてくれるかを左右する重要な要素のひとつが長さです。

アクチンとミオシンは重なりすぎていても、重なりが少なくても力を発揮してくれません。ちょうどいい長さの時にパフォーマンスが上がる、まあまあワガママなやつなのです。

その関係を示したのが上のグラフ(長さ張力曲線)です。

通常の関節可動域の中で完全にAやCのような状態までなることはないですが、なにせ長すぎても短すぎても筋肉の力は弱まるということですね。

伸ばして、縮めて、サルコメアが増減

筋肉 ストレッチ サルコメア トレーニング

たまにヨガなどで筋肉をストレッチすると、その瞬間は関節を大きく動かせるように(クリープ)なりますよね。でも、しばらく何もしないと、元の可動域に戻ってしまいます。

ただ、繰り返し行っていると、次に伸ばすときは前回よりも弱い力で伸ばすことができる(応力緩和)ようになります。

楽に伸ばせるようになると筋肉が長い状態、つまり上の図の長さ張力曲線のCに近い状態でキープすることができるようになります。先程述べたようにCは筋肉にとって力が発揮しにくいポジションなんですよね。

そこで何が起きるかというと、力が入りにくいのはイヤだなぁと感じた体はサルコメアを増やすことでそれに対応しようとするんです。太って腹が出た→パンツがきつくなる→このままではパンツのゴムが伸びてずれちゃう→ゴムを継ぎ足すって感じです。

この研究、P.E.WilliamsとG.Goldspinkが30年以上前に行ったもので(http://www.ncbi.nlm.nih.gov/pmc/articles/PMC1235732/?page=1)すでに苔が生え始めている情報なのですが、末端のスポーツの業界ではまだあまり知られていないですし、以前行った理学療法士対象のセミナーで同じようなことが言われたときに「ヘーッ!!」て顔をしている人が結構いたので医療関係者でも知らない人も多いのかも知れないですね。

この研究、3週間ほど伸ばすとサルコメアが増えるってだけじゃなく、縮めておくと(Aの状態)サルコメアが減るとも書いています。子供の背が大きくなっていくときに、筋肉が切れずに伸びていくのにはこんなメカニズムがあるんですね。

ただし、対象は動物ですし、かなり極端な状態を保っての3週間ですから、人にそのまま当てはまるわけではありません。

今まで姿勢改善をしてきた経験からすると、なるべく良い姿勢をキープするように努力することを繰り返し、1~2ヶ月続ければ定着してくる人が多いです。

「千里の道も一歩から」、とにかくまず第一歩を踏み出して、地道に続けることが成功の秘訣です。